集合時間までは夜来の雨が残り少々心配な空模様でしたが、開会の挨拶が終わり観察へ出発する頃には雨もあがり、やがて秋晴れの一日となりました。観察会実施に際しては、秋が瀬公園管理事務所からのコロナ感染防止のための指導があり、これに従って、消毒薬・体温計・補給用マスクなどを用意し、参加者の皆さまには、公園から示された注意事項を配布して協力をお願いしました。このような状況下、参加者の数が気になりましたが、一日会員の方も例年通りの参加数で、総勢４５名という規模での観察会となりました。きのこ汁のない今年最後の観察会でしたが、開会時には橋本さん栽培のヒラタケが、閉会時には会長の福島さんからのこれまたたくさんのハナビラタケが提供され、それを補って余りあるお土産をいただきました。
　同定会に提出されたきのこは４４種で、ヒラタケ・エノキタケ・ヌメリスギタケ、アラゲキクラゲなど、この時期多く発生する種に加え、ヤナギマツタケ、キララタケ、チチアワタケなども見られました。ハラタケ目のきのこの少ないこの時期は、例年サルノコシカケ類が多く集まりますが、そのなかで、シラゲタケやツガサルノコシカケなど、例年あまり見られない種もありました。また、ここ何年か採取されながらも老菌のため、胞子がとれず同定できなかったきのこが、今年は成菌で採取されて胞子を顕微鏡観察することができ、ツガノマンネンタケと同定されました。午後３時を過ぎる頃、会長の福島さんから今日出合ったキノコの解説とキノコにまつわる数々のお話があり、充実した内容のこの日の観察会は解散になりました。

　
　秋ヶ瀬公園観察会確認種（４４種）